とりあえずかけそば一丁

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『ROBOTICS;NOTES(ロボティクス・ノーツ)』感想

久しぶりの更新です.

 

5月に鹿児島に行ったときにコラボポスターを見て興味を持ち衝動買いしてしまった『ROBOTICS;NOTES(ロボティクス・ノーツ)』(PS3版).先日やっとクリアしました.

 

この作品をプレイして幾つか思った点を述べていこうと思います.既に他のサイトでよく書かれていること(ついポ返信でのフラグ立てが面倒など)は割愛

1.主役2人の性格が受け入れられない

2.ロボット作りの設定って必要だったのか?

3.終盤の展開が酷い

 

1.については掲示板とかでも散見されたのですが,とにかく主人公である「海翔(かいと)」君とヒロインの「あき穂」のペアが酷い,端的に言うとウザキャラです.

海翔君はストーリー最初から終盤まで大体ウザいです.最近流行りの設定?か分かりませんが,このキャラ基本やる気がありません,中二病みたいなやつです.それは置いておいて私がこのキャラをウザいと思う点は以下の二点に集約されます.

・みさ希との約束しか考えていない

・上の場合を除くと,ゲームの事しか考えていない

「みさ希との約束しか考えていない」,というのは幼い日に彼女と誓った「あき(あき穂)のこと,よろしくね」という約束を果たすことしか考えていないということです.別に子どもの頃の憧れ,且つ淡い恋心を抱いている相手との約束を守ろうとするのは構わないのですが,それ以外のこと,人物に対する無頓着さが際立っています.

 例えば,昴から安全性が考慮されていない「ガンつく1」のパイロットが淳和になりそうなときも,「俺はあき穂のこと以外はどうでもいい」と一蹴しています.

これだけでも相当ウザいのですが,じゃああき穂が困っているときどうやって助けるかと言うと.基本的にはパッションフルーツまんを食べて裏情報を仕入れるだけです.好意的に捉えるとあき穂の自主性に任せるといったところだと思うのですが,お前他にやりようはあるだろっ,と突っ込まずにはいられません.その癖して周囲から評価は「いつもあき穂を支えていて偉い」となっており意味不明です.

 もちろん個別ルートに入ってからはちょいちょいやる気を出す場面もあるのですが,基本評価が最底辺に落ちてしまってからは回復しようがありません.

「ゲームの事しか考えていない」というのも同様で,いちいち「ゲームをやる時間が云々」とモノローグで呟くのが気に障ります.一応綯さんルートに入ったとき「こんな自分キモい」みたいに自省している場面もあるのですが,全編に渡ってキモいのでさっさとそのくだらないゲーオタ根性は捨てて改心するべきだと思われます.

 

 この海翔君だけでも相当ストレス溜まるのですが,すかさず追い打ちを掛けてくるのがヒロインのあき穂です.非合理的・空気嫁・能なしと三拍子揃ったウザかわヒロインです.こいつが部長になったせいでロボット製作が難航しまくります.さっさと昴君に全権委任すればどれだけ捗るか...そのくせこの部長,「みんなに役割がある」とかキレイ事ぬかしやがります.ロボ作りに最も貢献しているのは昴君とフラウ坊の2強チートキャラで後はぶっちゃけ誰でもいいです.主人公とかロボ作りに全く参加しませんし.

 更にあき穂はあき穂で海翔に負ける劣らずの重度のシスコン...「お姉ちゃんに追いつくのがウチの夢」ってお前それでいいの?と思わずにいられません.しかも,その自分勝手な夢が昴の事故で頓挫しそうになったときも「海翔だけはついてきてくれる筈」と勝手に期待してそれが断られると逆ギレします.かなりヤバいです.可愛いところもありますが.

 

 ついでに,この2人ほどではありませんが淳和ちゃんもウザいです.話すのがオドオドしすぎててボイススキップ常用になります.

 

必然的に残りのキャラ,昴・フラウ・愛理が絡んでくるエピソードが面白くなってきます.7章フラウルートと8章愛理ルートは非常に秀逸,感動的な話でした.

まぁ,フラウの自殺はともかく(君島レポートの詳細を何故フラウに教えてあげないのよ),コールドスリープされていた愛理を警察に預けるとかUMISHO氏の予想の斜め下を行く行動には驚かされました.まぁフラウかわいいよフラウなので許す.

 

2.ロボット作りの設定って必要だったのか?

 この作品,序盤は「きっとこれから仲間が集って衝突や和解,試行錯誤の末ロボットが完成するんだろうな」と期待させてくれるのですが,その期待は脆くも崩れさります.なんとロボ作りの場面,殆どありません.主人公が君島レポート集めと各ヒロインとキャッキャウフフしてる間にロボットが完成しているのです.しかもせっかく作ったロボ2号機,活躍の場は昴君を潰すのと万博でSUMERAGIに折られるだけという.まったくの噛ませ犬です.ロボティクス・ノーツという名前に恥じないようもう少しロボット開発の話とか入れられなかったの...

 

3.終盤の展開が酷い

 もちろん分かっています,ロボットを作らせたのは最終決戦でみさ希とバトルするためだろうと.主人公が格ゲーオタという設定もそこに合わせてのことでしょう.それにしても仮に試作段階のコンセプトモデルとは言え一流企業が開発した軍事用ロボットに鈍足・ハリボテの1号機が勝てるとは思えません.もっと確実な方法あるでしょう...

 他にも鳥が銃を奪ったりとかこの作品,終盤のパワープレイで色々やらかしています.さわやか3組ばりの「教頭先生やクラスメイトとの和解」はまあ許そう.しかし,降って湧いたあき穂とのシーンはなんでしょう?全く意味不明です.

 それを乗り越えての最終決戦ですが,主人公がスローモーを連発するせいでテンポ悪いすぎです.(2回のスローモーでへばって寝込んだ奴と同一人物とは...いや,最早何も言うまい) 最終決戦の後の「ミサ姉は2度と起きないかも」みたいなモノローグもとってつけた感が酷いです.いや,お前ミズカさんのメッセージ伝えなくていいのかよ.

 

 とにかく,終盤の超展開のせいで今まで積み上げてきたものが総崩れになってしまいました.とても7章,8章をあれだけ綺麗にまとめたライターと同一人物が書いたとは思えません,時間なかったんでしょうか?

 

まとめると,主役キャラのウザさと中盤から終盤にかけての話の展開のまずさ,翻ってみれば構成力不足がこの作品を徹底的にダメにしてしまいました.カオスヘッドシュタインズ・ゲートと楽しんできた自分にはがっかりです.次回作に期待したいです.

 

 

P.S

余談ですが,この感想を書く前に何件かレビューを見たのですが酷いものが多すぎる.

「愛理が何を喋っているか分からない」,「愛理ルートは難しい話が多いから飛ばした」「終盤の君島レポートの説明が分からないから飛ばした」みたいなコメントが多々見られました.ちゃんとテキスト読んでもないのに「内容ムズくていつまらないから☆1」みたいな感想書くなら,お前もう書くの止めろよ...