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とりあえずかけそば一丁

アニメとか映画とか気になったものについて

KING OF PRISMは2016年ぶっちぎりのクソ映画である

約2年ぶりの更新となります.

 

色々と一息ついたので,心機一転また頑張って書いてみようかと思ってます.

読んだ本や,アニメ,映画の感想などについて細々とでも感想を残していければいいなぁとユルい気持ちで頑張ります.

 

さて,表題の件です.先日大きな仕事が終わり早速遊ぼうと思ったのですが,真っ先に「映画見たい!」という気分が自分の中で盛り上がってきたんですよね.

 

というのも,昨年末くらいから『ライムスター 宇多丸のウィークエンドシャッフル』を聴き始めて,きっかけはYouTubeにUPされている『こころが叫びたがっているんだ。』評を聴いたからなんですけど.とにかく,この宇多丸さんの評が非常に的確で「自分がなんとなく思っていたこと」を明確な言葉で明らかにしてくれるのが聴いていて非常に快感だったんです.やっぱり「映画を観て語り合う」ってとても面白いことだなと改めて認識させられたわけです.

 

というわけで,冒頭の「映画見たい!」に戻るわけですが,この時期結構面白そうな映画がいっぱいあって『ザ・ウォーク』,『ブリッジオブスパイ』,自分はフォロワーではないですが『スターウォーズ』と大作が揃っていた訳です.

そんなとき,ふとこんなブログを発見してしまった訳です.

 

irissoku.com

 

自分はプリティーリズムシリーズは『オーロラドリーム』と『レインボーライブ』はかなりのファンでして,まぁ『ディアマイフューチャー』は完全に駄作だとおもっているんですけど,『レインボーライブ』については女児アニメ史上に残る傑作だと考えています.その『レインボーライブ』の監督をされた菱田さんがここまで切実に思いの丈をぶつけられているなら1ファンとしては燃えますし「観るっきゃない!」となったわけです.

 

WEBで即座にチケット予約をして劇場まで運んだのですが,シアターに座って「あれ...?」と最初に感じた違和感が,自分の席の周り殆どが女性で囲まれていたことなんですよね.確かにOver the rainbow(レインボーライブの花形男3人によるユニット)は大人の女性向けだけど,プリリズ自体は大人の男性のファンも厚いし,事前にTwitterで軽く調べた感じでは男性も面白いって言ってたけど...あれ?あれ?と思った訳です.更に予告編が流れ始めた時点でこの違和感は加速していきます.実写版『黒崎くんの言いなりになんてならない』といういかにもな女性向け作品の予告が始まったと思ったら(どうでもいいけどこの作品も予告編から猛毒級のヤバさが漂ってますよね),

kurosakikun-movie.com

次に流れてくるのは『同級生』ですよ.

www.dou-kyu-sei.com

この時点で「あーヤバイ,来る映画間違えたかも...」と思ったのですが時既に遅し.気づいたら例の映画泥棒がクネクネする映像が流れ始めて,ジェットコースターが発射する前にシートベルト締めてる気分でした.

それでも「菱田監督だから!プリリズだから!」という一縷の望みはありました.

そして,映画本編が始まって3分後...

 

僕の最後の希望は見事に打ち砕かれました.

 

とか最初書こうかと思ったのですが,本編始まる前に「週替り出場者アピール」とか言って,まだ存在すら知らないキャラのドラマCD調の息多めの声がキャラの静止画が映しだされたままのスクリーンと共に流れてくるリピーター商法みたいなことやってたんですよね.一言で言うとね,

「キモい」

 

はい,本編の話に戻ります.上映開始3分後...

 

ヒロさんの無限ハグ(何故か裸),に包まれて絶頂する主人公一条くん,そしてトリプルジャンプでは女の子と2ケツで自転車に乗るというシチュなのですが,顔部分にシェードが入っているのはもちろんのこと(髪色と髪型見ると,べる,あん,いとっぽかった),女の子のセリフはボイス無しの字幕という徹底ぶり.

 

「あ,これはアカンやつや」不安は確信に変わりました.

 

一応最後まで集中して視聴継続したのですが,その後もお話として面白い部分も,演出が際立っている部分も特になく,かなり残念でした.むしろこれまでプリティーリズムレインボーライブが築いてきたものを(意図的に?)ぶち壊す演出が目立っていましたね.

その辺りについては,

プリズムストーンは居酒屋じゃない - ユーザーレビュー - KING OF PRISM by PrettyRhythm - 作品 - Yahoo!映画

このレビューが的確に指摘してました.

 

演出の話になったので,ここで初見の1視聴者としてストーリーや演出について気になったことを書いておこうと思います.

 

ストーリーについてですが,Over the rainbowとしては成功しているけど所属元のエーデルローズの経営難でコウジが海外に移籍するので,新しい新人スターを後釜に据えよう,という2行で語れる話なので,話なんて「あってないようなもん」です.

ストーリーにまつわる演出面は細かいところで気になる点が結構あって,経営難にまつわる部分でのお金の話がかなりおざなりになってます.ヒロが相変わらず住んでいるボロアパートでコウジが作る最高級食材を使った豪華絢爛な料理という取り合わせに象徴されているんですが,わざとやってるならもういいんですけど,ミスマッチ感が酷いですよね.後,経営苦しいならOver the rainbowのライブのコストを削ればいいんじゃないですかね.最後のライブ,内輪向けの小さいイベントという名目だったと思うのですが,背景に変な神殿ありましたよ.いや,あの建物は実在のものとかそういう話ならもう良いですけど,それこそレインボーライブのようにライブハウス調の箱の中でやればいいんじゃないですかね.

とか細かい突っ込みどころはまぁこの作品の本質とは関係ないのでいいです.聖さんが明らかに無能なのに選手としての実績だけ買われて経営やってるとか寧ろリアルとか.プリズムショーって明らかにめっちゃ金かかってるのにスタッフの気配が皆無とか,ね.

 

この映画のストーリーで最もカタルシスとなるのは「コウジとの別れ」と「奇跡の新人一条くんの誕生」って2点だと思うんですけど,Over the rainbowってレインボーライブでも結成したの最終話だし,映画本編で3人の絆やこれまでの苦闘みたいなものは殆ど語られません.あるのはレインボーライブ本編のOver the rainbow結成までの3人の成り行き(ご丁寧になる,べる,いとといった3人にとってかなり重要なポジションである登場人物の話は綺麗に排除されてます)だけです.なので本編観ているだけで「コウジとの別れのシーンで泣けるか」って話になると,ちょっと無理筋だと思います.

因みにこの別れのシーンで電車の行き先が「For Hollywood」になるの,ギャグにしか見えないしギャグだとしてもあんまおもしろくないです.

 

次に,新人スター一条くんの話です.映画本編のクライマックスはコウジの別れの告知の後でショックを受けているファンの前に颯爽と一条くんが登場してプリズムショーで観客に心の煌めきを届けるという展開になってます.ここの一条くんのプリズムショー自体はCGの気合入っているし,今まで作曲を担当されていた山原さんとは別の方が作曲を担当されているためか曲全体からフレッシュ感が漂っていて非常に良かったです.

但し,ここで問題になるのが「何故彼はそこまですごいプリズムショーをできるか?」という点です.一条くんがプリズムショーに向けて特訓するという描写があれば少しは納得できるのですが,描かれたのは強面のコウジがジャンプすると投げキッスしてきて「心の内を曝け出せ」みたいなことを叫ぶ意味不明な特訓もどき.すると何故か心の内を曝け出した一条くんはプリズムジャンプに成功してしまうわけですよ.この流れでジャンプに成功したのも意味不明なんですけど,この1stジャンプ成功からラストのショーまでの間,彼がプリズムショーに向けて訓練する姿は全く描かれないわけです.「プリズムショーは心の煌めき」だから心が輝いていればいいショーができるということなのでしょうが,じゃあそれなら練習って何のためにするのか?って話になってしまうんですよね.特に一条くんの場合,物語中で何かスポーツを嗜んでたとか運動神経が優れているような描写は全くないので,彼がプリズムショーをできることの説得力は全くないわけです.もちろん,歴代のオーロラドリームのあいらや,レインボーライブのなるだって心の煌めきによって初めてのライブで成功はしますが,その後の練習シーンはきちんと描かれていますし,レインボーライブのべる様は練習の鬼ですよね.

練習する時間を描く時間がなかったなら,体中に絆創膏貼るとか,顔に痣つけるとかいくらでもやりようはあると思うのですがそういう配慮は一切なし.

 

こういう,物語上必要そうな描写は削るのに,唐突に勃発するストリートバトルみたいなのには尺割るんですよね.あのストリートバトルも,カズキの剣はヒロの心のPRIDEをぶった切る心の剣だったはずなのに,相手の体に直接切りつけにいったあげく腹筋で受け止められるというギャグなのかなんなのかわかんない演出で陳腐化させられてしまって,本編視聴者を敵に回したいのでしょうか?EZ DO DANCEのCGも使い回しだったので,男性らしい動きとか筋肉の質感とか全然ダメだったので全カットすればよかったのに.

 

まぁギャグという意味でこの作品のストーリー上一番笑えるポイントは「いいプリズムショーをやるのに必要なものってなんですか?」という質問に「仲間だ」と答えたコウジ君が金欠で海外に売り飛ばされるという話そのものにあるんじゃないですかね.

 

男性がやたら裸になったり,キスの口アップが描かれたりするのは気持ち悪いとは思いますが,まぁ女性向けファンサービスとして許せるレベルかなと思います.

 

以上,ストーリーと演出にまつわる話.

最後にこの作品を観て1番許せなかったポイントの話をして終わりにしたいと思います.

 

これは気になったので,視聴後に公式サイトとか見て明記されていないのを確認したのですが,1本の映画としてありえないと思うんですけど「前篇」や「1st」と書かれていないのにもかかわらず物語の中盤で話が終わっちゃうんですよね.映画館という空間で「1本の物語を楽しむ」という映像体験を求めてる観客に対して非常に不適切な態度だと言わざるを得ません.

そのクセして,初見さんは友人を連れて見に来てくださいとか,よくいえますよね?

 

そういうわけで,個人的には魔法先生ネギま!以来のクソ映画,どれくらいクソか気になる方はWatch men!